玄関の鍵が回らない!鍵屋さんが教える修理方法!
玄関の鍵が回らないトラブルでお困りではありませんか?
急いでいるときに鍵が差しにくかったり回しにくいと、不便を感じることも多いと思います。
こんなとき、「壊れているわけではないから自分で直してみよう」と思う人もいるかもしれません。
しかし、鍵や鍵穴は精密な構造をしているため、「修理しようとしたら悪化させてしまった」といったことにならないように正しい方法で修理を行うことが重要です。
そこで今回は、
玄関の鍵が回らないときの修理方法をご紹介いたします。
玄関の鍵が回らない・回りにくい・抜き差ししにくい原因とは?
玄関の鍵は外出や帰宅のたびに使うこともあり、家の中でも最も使う頻度の多い鍵の一つです。
朝など時間がないときに玄関の鍵が回りにくかったり、帰宅時に荷物をたくさん持っているときに鍵が抜き差ししにくかったりするとストレスを感じますよね。
このような鍵の不具合がなぜ起こるのかはご存知でしょうか。
まずは、
玄関の鍵が回らない・回りにくい、抜き差ししにくい原因についてご紹介したいと思います。
玄関の鍵が回らない・回りにくい・抜き差ししにくい4つの原因
長年同じ鍵を使っていると、経年劣化により回りにくい・抜き差ししにくいなどの動作不良が起きる場合があります。
不具合が起こる可能性のある箇所は、主に下記の4つです。
・鍵やシリンダー
・ストライク(錠受け)
・箱錠
・シリンダーを固定する部分
ここからは、鍵が回りにくい原因を部品別にご紹介いたします。
鍵またはシリンダー(鍵穴)自体に問題があって鍵が回らない
鍵またはシリンダーに不具合が起こっていると、鍵が回りづらくなることがあります。
どちらが故障しているのかを確かめるときは、「スペアキーを使ってみる」方法を試してみると判断しやすいです。
スペアキーを使うとスムーズに鍵が回るときは、普段使用している鍵が曲がったり削れたり変形してしまっている可能性があります。
また、鍵を服のポケットや鞄の中に入れていて服の繊維や鞄の中のホコリが鍵の溝や凸凹に付着し、鍵が回りづらくなっている可能性も考えられます。
特にディンプルキーは、穴のくぼみにホコリ・汚れがたまりやすいので注意が必要です。
スペアキーを使っても鍵が回りにくいときは、
シリンダーの方に不具合が起こっていることが考えられます。
シリンダー内の部品にホコリなどの汚れが蓄積すると、内部の各部品の動きが悪くなって鍵が回りづらくなることがあります。
ストライク(錠受け)の位置がずれていて鍵が回らない
ストライクとは、鍵をかけたときにドアから突き出るデッドボルト(かんぬきの役割をする部品)を納めるための部品です。
長年の使用によりストライクの位置がずれてしまうと、
ドア側のデッドボルトが引っかかって鍵がかかりにくくなる可能性があります。
箱錠(ドアの中の部品)に問題があって鍵が回らない
箱錠とは、ドアノブやデッドボルトを動かすための部品が入っている、いわゆる「錠前本体」の部分です。「錠ケース」と呼ばれることもあります。
箱錠の中にある部品が削れたり曲がったりしていると、
施錠や解錠の動作を行うときに不具合が発生することがあります。
シリンダーが浮いていて鍵が回らない
シリンダー(鍵穴)がガタつくなどの症状がある場合、箱錠もしくは錠ケースとシリンダーが密着しておらず空回りしている可能性があります。
鍵が回らないときにやってはいけない5つのこと
鍵が回らなかったり、抜き差ししにくかったりした場合、自分でいろいろ考えて正しい知識かどうかを確認する前に、つい思いつきの対処方法を試してしまう方もいるかもしれません。
しかし、正しい知識を持たずに自分で対処してしまうと鍵が破損したり、鍵穴の状態が悪化してしまうこともあります。
そこでここからは、
「鍵が回らないときにやってはいけないこと」をご紹介いたします。
自分で対処する場合は、鍵穴にダメージを与えない正しい方法を確認してから行うことをおすすめいたします。
また、間違った対処法を行ってしまった場合にやるべきことについては、下記でご紹介しております。
無理やり鍵を動かすと鍵や鍵穴が破損するおそれがある
外出時や帰宅時など、急いでいるときに鍵が回しづらかったり、抜き差しにくい場合つい無理に鍵を回してしまう方もいるかと思います。
しかし、
無理に鍵を回すと「鍵が曲がる」「鍵が折れて鍵穴から抜けなくなる」といった鍵の破損につながったり、鍵穴の中が傷ついて使い物にならなくなってしまう可能性もあります。
鍵が回りにくいときは、無理に力を加えずに洗浄やメンテナンスで対応しましょう。
鍵穴に食用油を入れると油がホコリを吸着する
鍵の滑りをよくしようと、家にある食用油を鍵穴に入れると故障の原因となるので避けましょう。
油にホコリなどの汚れがつき鍵穴内部で粘着するため、すぐに動作不良になって鍵が使えなくなるおそれがあります。
鍵穴には、
「鍵穴専用の潤滑剤」を使用しましょう。
鍵穴に市販の潤滑剤をさすと鍵穴内部の汚れが悪化することがある
市販の潤滑油(自転車用など)やオイルを使用した場合、さした直後は油により鍵の滑りがよくなったと感じることがあります。
しかし、鍵穴内部にホコリがつくと食用油と同様に粘着して鍵穴が故障する原因となります。
鍵穴に使用する潤滑剤は、
「鍵穴専用」以外は使用しないようにしましょう。
鍵穴に水分が入っている状態で鍵穴専用潤滑剤をさすとホコリが付きやすくなる
鍵穴専用潤滑剤は、鍵の差し入れをスムーズにするために使う、「鍵・鍵穴のメンテナンス用」の潤滑剤です。
鍵穴専用潤滑剤はパウダー状なので、食用油や市販の潤滑剤と違いホコリが付着しにくくなっていますが、鍵穴に水分が入っている状態だと、鍵穴内部の水分がホコリとくっつくことで、錠(シリンダー)の動きが悪くなります。
鍵穴専用潤滑剤を使うときは、あらかじめ
「鍵穴の内部がサラサラで乾燥したクリーンな状態」にしておきましょう。雨天時などは使用を控えたほうが安心です。
爪楊枝や針金を鍵穴に入れると鍵穴が傷ついて故障の原因になる
鍵穴専用潤滑剤は、鍵の差し入れをスムーズにするために使う、「鍵・鍵穴のメンテナンス用」の潤滑剤です。
鍵穴に砂や小石などの異物がつまっていて鍵が回しにくいときに、爪楊枝や針金などを鍵穴に入れて取り出そうとすると、とがった先端で鍵穴が傷ついてしまうことがあります。
また、爪楊枝など差し込んだものが中で折れてしまうと鍵を差し込めなくなってしまいます。
鍵穴内部はデリケートなので、破損の原因となるようなものを差し込むのは避けたほうがいいでしょう。
鍵が回らない・回りにくいときの正しい対処方法
鍵の調子が悪いときは、鍵を破損しない、鍵の状態を悪化させない方法で対処しましょう。
メンテナンス用のグッズなどはホームセンターやネットショップで購入できるので、もしもの時に備えて用意しておくと安心です。
ここからは、
鍵が回らない・回りにくいときの正しい対処方法についてご紹介いたします。
鉛筆を使ったメンテナンス方法
鉛筆の芯に含まれる黒鉛には、金属の滑りをよくする効果があります。
そのため、鉛筆の芯の部分を鍵の溝やくぼみに塗りこむことで、鍵を回りやすくできる可能性があります。
濃い黒色の鉛筆にはよりたくさんの黒鉛が含まれているので、
使用する鉛筆は「B」や「2B」などの種類がおすすめです。
作業手順
1.鍵の溝やくぼみ、切り込み部を鉛筆の芯でなぞり、黒鉛を塗りつけていきます。
2.鍵を鍵穴に差し込み、そのまま数回抜き差しを繰り返します。なかなかスムーズにならないときは、もう一度(1)の手順から行ってみましょう。
3.鍵がスムーズに動くようになったら、鍵についた黒鉛を布やティッシュなどで拭き取って完了です。
鍵の汚れをブラシで落とす
鍵が汚れているときは、鍵の清掃を行いましょう。
鍵の溝や凸凹、切り込みの部分を使用済み歯ブラシなどで掃除します。
防犯性の高い鍵は、構造上ゴミが溜まりやすくなる場合もあります。
特にディンプルキーなどは、穴のくぼみにホコリがたまることがあるため、
定期的にブラシで掃除すると鍵の不具合を防止できます。
掃除機で鍵穴の汚れを吸い取る
掃除機を使用して、鍵穴の中に入っているホコリやゴミを吸い出します。
鍵穴に掃除機の先を押し付けながら左右に振るとホコリやゴミが吸い取りやすくなります。
掃除機でも比較的簡単にホコリやゴミが取れますが、エアダスター(パソコンのキーボードなどを掃除する道具)を鍵穴に使ってゴミを吹き飛ばす方法も効果的です。
鍵穴専用潤滑剤(鍵穴スプレー)を使ってメンテナンスする
鍵や鍵穴の滑りが悪いときは、鍵穴専用の潤滑剤でメンテナンスしてみましょう。
使用するときの手順は、下記の通りです。
1.掃除機やエアダスターで鍵穴のホコリやゴミを取り除いたあと、鍵穴専用潤滑剤を鍵穴に少量(1~2プッシュ程度)スプレーします。
2.そのまま数分おいてから鍵を鍵穴に差し込み、数回抜き差しをして潤滑剤をなじませます。
3.鍵がスムーズに回るようになったら、鍵や鍵穴についた潤滑剤を拭き取って完了です。
鍵穴専用潤滑剤は、
鍵のメーカーが製造しているメーカー指定の潤滑剤もあります。
ネットショップやホームセンターで1,000円~2,000円で購入することができるので、同じメーカーの鍵を使っているときはメーカー品の潤滑剤を使用するのがおすすめです。
シリンダーが浮いているときはサムターンを締め付け直す
シリンダーが浮いて空回りしているときは、
室内側からサムターンを締め付け直すことで修理できる可能性があります。
下記でやり方を紹介しておりますが、サムターンの種類によっては適用できない場合もある点に注意しましょう。
自力で修理するのが難しいときは、鍵の業者に相談することをおすすめいたします。
作業手順
修理の際は、プラスドライバーを用意しておきましょう。
また、作業はドアを開けた状態で行います。修理が終わるまでは開けたままにしておきましょう。
1.サムターンのネジをプラスドライバーでゆるめて、ツマミ部分を取り外します。ネジがツマミで隠れているときは、サムターンを回してネジが確認できるようにします。
2.ツマミを取り外すとサムターンの台座部分が見えるので、台座部分に取り付けてあるネジをプラスドライバーで締め直します。
3.ツマミ部分を取り付けてネジを締め直し、サムターンを元に戻して完了です。
ツマミ部分にネジがないときは、ツマミの根元にネジ穴やピンを差し込む穴がないかどうかを確認してみましょう。
また、ツマミの根元にある切り欠き穴にマイナスドライバーを差し込んで外すタイプのサムターンもあります。
ストライクがずれているときは位置を調整する
ストライクがずれていて鍵がかかりにくくなっているときは、下記の手順でストライクの位置調整を行ってみましょう。
作業手順
1.ストライクを固定している上下のネジを、プラスドライバーでゆるめます。このとき、完全に外さないように注意しましょう。ネジが取れて裏板が外れてしまうと、戻せなくなります。
2.ストライクの板を持って上下左右に位置を調整します。調整するときは、サムターンを回してデッドボルトを出し、ストライクにきちんと収まるかを確認しながら行いましょう。
3.デッドボルトが収まる位置に調整できたら、ねじを締め直してストライクを固定します。
ガードロック付など特殊なタイプのストライクの場合、上記の手順では調整ができない可能性があります。
自力での作業が難しい場合は、専門の業者に相談して作業を依頼することをおすすめいたします。
絶対にやってはいけないことをしてしまった場合の対処方法
先ほど、「鍵が回りにくいときにやってはいけない対処法」をご紹介いたしました。
しかし、もし
「すでに間違った対処法を試してしまった」場合は、次にご紹介する対処方法を参考にしてみてはいかがでしょうか。
鍵が削れた・曲がってしまった場合は鍵の業者に相談
鍵が削れてしまっていたり曲がっていると鍵のすべりが悪くなったり、うまく回らなくなってしまうことがあります。
鍵や鍵穴が破損しているときは、お手入れだけでは鍵の不具合を改善することはできませんので、鍵屋に連絡をして鍵の修理を依頼することをおすすめいたします。
鍵穴に食用油や市販の潤滑剤をいれた場合は鍵洗浄か鍵の全体交換を行う
鍵穴に「鍵穴用ではない潤滑剤」をさした場合、そのままにしておくと鍵穴内部にホコリがつき、鍵や鍵穴の動きが悪くなったり、故障して完全に動かなくなってしまうおそれがあります。
鍵穴にとってよくないものを入れたときは、時間が経っていなければ鍵穴を洗浄することで対応できる可能性があります。
自分で洗浄する場合は、鍵穴に鍵穴専用の潤滑剤を多めに入れて中の異物を洗い流してみましょう。
上記のやり方で不具合が改善しないときは、鍵の業者に相談して鍵穴のクリーニングや鍵穴の全体交換での対応をおすすめいたします。
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鍵穴に食用油や市販の潤滑剤を入れてはいけない理由 |
もし、CURE-556やCRCなどのオイル系のものを鍵穴にさした場合、その時点ではとてもスムーズな動きをするかと思います。
しかし、スムーズに動くのは一時的なものにすぎません。
鍵穴内部に溜まったホコリやゴミが油に混ざり、それがヘドロ状のペーストになります。
さらに、ペーストになったものが内部に蓄積してしまいます。
この状態になると、鍵穴内部をすべてバラバラにしてクリーニングするか、新しく鍵交換するしかなくなってしまいます。
これは食用油、市販の潤滑剤だけではなくシリコンオイル、機械油、グリス、ミシン油でも同様です。
「鍵穴用ではない油や潤滑剤」は、絶対に使用しないようにしましょう。
鍵が回らなくなるトラブルを未然に防ぐ方法
鍵が回らないトラブルを防止するためには、普段から鍵、鍵穴のメンテナンスを行うことが重要です。
シリンダー錠は内部の構造が複雑なため、少しの汚れやホコリで鍵が回らなくなったり、抜き差ししにくくなることもあります。
とくに不具合を感じていなくても、歯ブラシや鉛筆、掃除機や鍵穴専用潤滑剤を使って定期的に掃除するようにしましょう。
鍵はほぼ毎日使うものですから、開け閉めを繰り返す中で鍵がすり減ったりシリンダーの中にある部品が摩耗してきます。
鍵の寿命は、およそ10年~15年と言われています。
定期的なメンテナンスで経年劣化を抑えられる可能性はありますが、鍵自体の寿命がきた場合は業者に相談して鍵の交換を行いましょう。
鍵の修理・交換を業者に依頼したときにかかる費用は?
鍵屋さんに鍵修理や交換を依頼した場合、「作業費」や「部品代」が必要になります。
また、業者によっては出張料や見積料がかかることもあります。
具体的にどのくらいの料金になるかは、作業内容や交換する鍵の種類によって異なるため、正確な内容が知りたいときは
現地での見積もりを依頼することをおすすめいたします。
料金相場を確認する目的で見積もりを依頼する場合は、
「出張料・見積料無料」の業者を選ぶと安心です。
電話で問い合わせをするときに、あらかじめ確認しておきましょう。
合鍵を作るときは「純正キー」を持ち込む
「鍵が古くなったので合鍵を新しく作りたい」という場合、複製の元にする鍵は純正キー(メーカーが作ったオリジナルの鍵)を使用しましょう。
合鍵から合鍵を作成すると、コピーの精度が落ちて鍵の溝が微妙にずれてしまうことがあります。
溝がずれている鍵をそのまま使うと、鍵が回りづらかったり、鍵穴の中のシリンダーを傷つける原因にもなるため、合鍵を作成するときは
メーカーロゴ・シリアルナンバーの入った純正キーを鍵屋さんへ持っていきましょう。
鍵屋さんに鍵交換を依頼したときのメリット
鍵屋さんに鍵交換を依頼する最大のメリットは、いろんなタイプの鍵、錠前をたくさん在庫として持っていることです。
鍵には防犯性の高いものや、カードキーなど様々なタイプがありますが、
プロに相談することで自分の家にはどんな鍵が最適なのかを的確に選ぶことができます。
また、土日も営業している鍵屋さんが多く、緊急駆けつけも対応してくれることや、各社のネットワークで最短10~20分で駆けつけてくれる鍵屋さんもいることなど、「急ぎのときでも対応可能」な点もメリットの1つです。
しかし、急いでいるときでもなるべく見積もりは取っておいた方が安心です。
見積もりを取るときは「最低3社」に依頼をし、費用や説明などに納得できた業者に依頼をするといいでしょう。
玄関の鍵が回らないときの修理方法まとめ
今回は、鍵が回りづらくなったときの修理方法についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
回りにくくなった鍵や鍵穴のメンテナンスを自分で行うときは、
鍵の清掃や部品の調整といった対処方法があります。
しかし、自分で修理するのが難しそうなときは、
無理をせず専門の業者に相談することをおすすめいたします。