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外壁材の種類を徹底比較! 自宅にあった選び方までを解説
一口に外壁材といっても、種類は全部で7種類あり、それぞれに特徴は異なります。
外壁材の種類は、次の7つに分けられます。
①窯業系サイディング
②金属系サイディング
③樹脂系サイディング
④木質系サイディング
⑤モルタル
⑥タイル
⑦ALC
外壁のリフォームを検討する上では、「外壁材の種類・特徴」を知り、自分の求める外壁材を選ぶことが重要です。
「防水性」や耐火性、断熱性、遮音性、耐震性、意匠性(美観)など、重要な機能をもっています。
ただし、デザイン、耐久性、メンテナンス性など、全てのニーズを押さえた外壁はありません。
本記事では、外壁材の種類から選ぶときに押さえておきたいポイントまでを解説していきます。

外壁材の7つの種類①:窯業系サイディング
サイディングとは、板状の外壁材を総称したもので、金属系、樹脂系、木質系などの製品があります。
その中でも、窯業系サイディングは、セメント質と繊維質などの原料を板状に形成したもので、近年の住宅でもっとも多く使用されており、70~80%のシェアを誇ります。

窯業系サイディングのメリット
窯業系サイディングはコスト・機能性・デザイン性など、他の外壁材と比較しても総合的に優れていて、色柄も豊富、施工も比較的容易なのが特徴です。

「落ち着いた外観デザインにしたい」「とにかくきれいに見せたい」「めずらしい柄にしたい」など、
多様なニーズに応えられる外壁材です。

さらにコストパフォーマンスにも優れているため、バランスの良い外壁材であると言えるでしょう。
また、工場で生産されるため職人の技術力に左右されず、施工品質にばらつきが出にくいこともメリットです。
窯業系サイディングはデザインや色柄が豊富で、なおかつ価格もお手頃なことが魅力です。

窯業系サイディングのデメリット
窯業系サイディングは太陽の熱をため込みやすく、夏場に家の中が暑くなりやすいことがデメリットです。
また、窯業系サイディングには防水機能がないため、表面を塗装することで防水機能をもたせています。しかし、塗装した塗膜が劣化してしまうと、暑さや寒さに対応ができず、変形やひび割れなどの劣化症状が起きてしまいます。

10年~15年ごとに再塗装を行う必要があるため、ほかの外壁材よりも
メンテナンスコストがかかってしまうケースも少なくありません。


外壁材の7つの種類②:金属系サイディング
金属サイディングは金属板を成形・加工して柄付けし、断熱材で裏打ちした外壁材です。
表面の金属板には、溶融亜鉛メッキ鋼板・ガルバリウム鋼板・アルミニウム合金・ステンレス鋼板などが使用され、金属板の種類によって耐久性やコストに大きな差があります。

外壁材としては軽量なので、
「外壁の重ね貼り(カバー工法)」に使用されるケースが多くあります。

金属系サイディングのメリット
金属系サイディングは耐久性が高いことや断熱性に優れていること、軽量で耐震性に優れることなどがメリットです。
とくに断熱性は窯業系サイディングの5倍とされており、寒冷地に住む方などは大きな恩恵を受けられる外壁材になります。
またほかのサイディング材よりも容易にメンテナンスが行えるため、長期的なコストはほかの外壁材よりも安く済むことも少なくありません。

メンテナンス頻度を少なく抑えたい方には、おすすめの外壁材だと言えます。

金属系サイディングのデメリット
衝撃によって凹みやすいことや傷がつきやすいことや、価格が割高であることはデメリットです。
衝撃を受けると簡単に傷がついてしまうため、定期的な点検は必要不可欠です。
また、導入する際の価格も窯業系サイディングなどの外壁材よりも割高になります。
現時点でのコストを抑えたい人には不向きといえるでしょう。

また、海岸地域などでは塩害のリスクが高まり、
ほかの外壁材よりも錆びやすくなるのもデメリットのため、
沿岸地域にお住まいの方は留意しておくことが大切です。


外壁材の7つの種類③:樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは塩化ビニル樹脂が使用された外壁材で、重量は窯業系サイディングの約1/10と非常に軽量なのが特徴です。
日本国内での普及率は高くありませんが、北米では約50%のシェア率を誇っています。

樹脂系サイディングのメリット
耐久性や耐候性に優れており、寒さや酸性雨にも強く、ひび割れしにくいのがメリットです。
また、表面塗装ではなく顔料が練り込んであるため基本的に再塗装は不要といわれています。

通常であれば10~15年で必要となるメンテナンスも、ほとんど必要ありません。

またオープンジョイント工法を採用し、サイディングの短所になる継ぎ目のコーキングも不要となるため、メンテナンス性も非常に高いのもメリットです。

樹脂系サイディングのデメリット
樹脂系サイディングは耐火性能がなく、単色でカラーバリエーションが少ないのが国内で普及しない理由だといわれています。
外観の選択肢が限られてしまうため、自分の希望するデザインがないことがしばしばです。
さらに対応できる施工業者も少ないことから、対応までに時間がかかることもネックとされています。

外観にこだわりたい人は、不向きな外壁材といえるでしょう。


外壁材の7つの種類④:木質系サイディング
木質系サイディングは、素材に無垢の木材を使用した外壁材です。木質系サイディングの多くは、表面に塗装を施してあるのが一般的になります。
本物の木のような安心感を感じられるデザインとなっているため、自然のぬくもりが欲しい人などには向いているデザインであるといえます。
現在では、無垢の木材に不燃処理を施すことで、防火性や耐火性、耐久性を備えるものが増えているのも特徴です。

木質系サイディングのメリット
木質系サイディングは断熱性に優れることがメリットとして挙げられます。
木材の特性である断熱性と調湿性を備えているため、夏は涼しく、冬は暖かい環境を作りやすくなります。

断熱性に優れているので、無駄な冷暖房を行わず光熱費の節約も可能です。

木のぬくもりを感じながら、光熱費の節約も考えたい人はおすすめといえます。

木質系サイディングのデメリット
木質系サイディングは水に弱く腐食がしやすいのが特徴です。
そのため、ほかの外壁材よりもメンテナンス頻度は上がり、その分のコストもかかってしまいます。

さらに対応できる業者が少ないことから、メンテナンス費も割高になってしまうケースが少なくありません。

多少の不便やコストを覚悟してでも
こだわりの家にしたい方に向いている外壁材です。


外壁材の7つの種類⑤:モルタル
モルタルとは、セメントと水と砂を2:1:6で混ぜ合わせた外壁材のことです。
モルタルには、十分な防火性があり、つなぎ目がないので、どんな形状の外壁にも対応できるデザインの自由度の高さがあるのが特徴です。
そのため、90年代には日本国内でトップのシェアを誇る外壁材でした。

窯業系サイディングなどが普及してからは、コストパフォーマンスの面から劣ると
評価を受けてしまい、現在のシェアはそこまで高くはありません。

モルタルのメリット
モルタルは窯業系サイディングなどとは異なり、デザインを自由に作成することが可能です。
波模様をつけたり、型をくりぬいたりと多彩な演出ができるのは、ほかの外壁材ではできない唯一無二のメリットといえます。

つまりモルタルは外壁を「作る」ことができ、
ほかの外壁材はできあがった外壁を「選ぶ」イメージです。

市販の外壁材では生み出せない、オリジナリティのある外観にしたい人はおすすめです。

モルタルのデメリット
デザインの自由度が高いモルタルですが、完成の品質は職人の実力に左右されます。
そのため、経験豊富な職人に施工してもらう必要があります。
さらにモルタルには防水機能がないため、塗装が必要不可欠です。
防水機能をもたないため、長年利用しているとほぼ確実に「ひび割れ」が発生するといっても過言ではありません。
ひび割れが広がってしまうと、雨水が浸入し構造部分の腐食や雨漏りを引き起こす危険性があるため、補修が必須となります。

モルタルの工法
工法①リシン仕上げ
リシン仕上げは、ツブツブした粗い表面で、つや消し効果があり、自然石などの風合いに近いのが特徴です。
しかし、安価なアクリル樹脂が使われることが多いため耐久性は高くありません。
モルタルのリシン仕上げの耐用年須は、およそ7~8年といわれています。
また、リシン仕上げといっても、複数の仕上げ方があります。
まず一般的な「リシン掻き落とし仕上げ」という仕上げですが、外壁に細かく砕いた大理石などを混ぜたモルタルを塗り、モルタルが硬化する前に引っ掻いて粗い面に仕上げる工法です。
その他の工法としては、骨材(細かく砕いた石や砂)に樹脂やセメント、着色剤などを混ぜたものを吹き付けて施工する工法もあります。

工法②スタッコ仕上げ
スタッコ仕上げは、セメントや大理石、砂などを混ぜた原料を、コテやローラー、または吹き付けによって施工する工法です。
この工法は、リシン仕上げよりも厚めに仕上がるので、重厚感や高級感があります。
価格が安く、耐久性が高いのがメリットですが、表面がざらざらした質感のため、汚れがつきやすいのが欠点です。

工法③吹き付けタイル
けい砂、軽量骨材などの原料と、樹脂を混ぜ合わせ、タイルガンと呼ばれる工具で吹き付けたものです。
外壁に多彩な表情を演出できるのがメリットですが、使用する樹脂によって耐用年数が変化するのがデメリットです。

工法④ジョリパット
塗料と砂を混合した砂壁状の塗料で、モルタルの上から塗装する材料です。
この塗料は、下地の変化に追随し、ひび割れしにくいため、耐久性が高いのが特徴です。
他にも、カラーバリエーションや仕上げ方法が豊富というメリットがあります。
ただし、凹凸があるので汚れがつきやすいことがデメリットです。


外壁材の7つの種類⑥:タイル
タイルは、粘土を主成分とした原料を、板状にして焼き固めた外壁材のことです。
タイルはレンガと並び、素材の耐久性が高くメンテナンス頻度も少ないことが特徴になります。
そのため家の美観を長期間保つことが可能です。

タイルのメリット
タイルの最大のメリットは、耐久性に優れている点です。
タイルは非常に硬くて傷や摩耗がつきにくく、紫外線による変色や褪色といった経年劣化もほとんどないことに加え、ほとんど吸水しないので、汚れにくく、雨の影響を受けにくい素材であることが理由になります。

耐火性や耐候性にも優れており、長期間安心して暮らすことが可能です。

タイルのデメリット
タイルは「深目地」というのが大きなデメリットです。
深目地とは、タイルのつなぎ目を深く沈ませてから施工する工法のことです。
深目地で施工することで、凹凸が強調されるデザインになるなどのメリットがあります。
しかし深目地の特徴上、雨水が滞留しやすく外壁下地にまで湿気が帯びてしまうため、劣化が早くなってしまうのが難点です。
タイルで最も注意してほしいのは「浮き」「剥がれ」です。
これは、「剥がれ」施工不良や継ぎ目、コーキングの劣化が原因で、タイルの裏側に水が侵入してしまうため「浮き」や「剥がれ」が発生する可能性もあります。

浮きや剝がれを放置してしまうと、補修工事が必要になってしまうため、
定期的な点検やメンテナンスは欠かせません。


外壁材の7つの種類⑦:ALC
ALCとは、ケイ酸質、石灰質、アルミニウム粉末を主原料とし、高温高圧で蒸気養生された「軽量気泡コンクリートパネル」のことです。
水に浮くほど軽いのが特徴で、一般的なコンクリートの1/4の重量とされています。

ALCは、”Autoclaved Lightweight aerated Concrete”の略称で、
日本語に訳すと「高温高圧蒸気養生された、軽量気泡コンクリート」という意味になります。

ALCのメリット
ALCのメリットは断熱性・耐火性に優れていたり、非常に軽い素材のため耐震性に優れていることです。
ALCの内部には気泡が多く含まれているため、空気の層ができやすく熱の伝わりを抑制でき、室温を一定に保つことにつながります。
さらに非常に軽いことで建物に与える負担も少なくなり、耐震性も申し分ありません。

地震の心配が多い地域などは、向いている素材といえるでしょう。

ALCのデメリット
ALCは多孔構造なので、防水性はほとんどありません。
ひび割れなどが発生しやすい素材のため、防水性を高める塗装が必要です。
また、ALCにはパネルのつなぎ目があるので、コーキングが劣化してしまうと防水性が低下して、雨漏りの原因になります。

雨が多い地域でALCを利用する際には、定期的な点検やメンテナンスを通して
コーキングが劣化していないかを確認することが大切です。

そのため、定期的なメンテナンスでは、塗膜だけでなく、コーキングが劣化していないか確認することが大切です。


外壁材を選ぶ際の比較ポイント
外壁材を選ぶ際は、以下の5つのポイントで比較することが大切です。

外壁材を選ぶ際の比較ポイント
●価格で比較する
●メンテナンス性で比較する
●デザイン性で比較する
●耐用年数で比較する
●目的別に比較する

価格で比較する
外壁材の価格は、種類によって異なるため、必ず自分の予算に見合った外壁材を選ぶことが大切になります。
ただし、安すぎる外壁材には注意が必要です。
安すぎる外壁材は、防火性能が備わっていないなど、自宅の外壁としてそぐわない場合も存在します。

価格は大切な比較ポイントですが、
価格のみで判断することは避けるようにしてください。

以下に各外壁材の1㎡あたり単価と工事費用ををまとめましたので、参考にしてください。

外壁材 単価
(1㎡あたり)
工事費用
(約30坪)
窯業系
サイディング
3,500円~
5,000円
150~
300万円
金属系
サイディング
4,000円~
6,000円
150~
230万円
樹脂系
サイディング
7,000円~
9,000円
150~
300万円
木質系
サイディング
6,000円~
8,000円
170~
240万円
モルタル 1,500円~
4,000円
200万円~
タイル 7,000円~
9,000円
150~
500万円
ALC 7,000円~
15,000円
150~
270万円

メンテナンス性で比較する
外壁材はは取り付けて終わりではなく、定期的なメンテナンスを行うことで耐久性や寿命が大きく変わってきます。
なお、メンテナンスが不要(メンテナンスフリー)な外壁材は存在しません。
メンテナンスの頻度が外壁材によって変わるのみになります。

メンテナンス頻度が少ない外壁材は、その分初期コストがかかることもあるため、
長期的な費用対効果を確認することが大切です。

メンテナンス頻度は以下の表の通りです。
価格とあわせて長期的なコストパフォーマンスを確認して、自分に適しているかを判断してみてください。

外壁材 メンテナンス頻度
窯業系サイディング 7年~8年
金属系サイディング 10年~15年
樹脂系サイディング 10年~20年
木質系サイディング 7年~10年
モルタル 5年~10年
タイル 10年~15年
ALC 10年~15年

デザイン性で比較する
外壁材は種類によって、色や素材、質感、ツヤ感などの印象が異なるため、事前のシュミレーションは必ず行うことが大切です。
また、主要外壁材が与える印象をまとめましたので、参考にしてください。

外壁材
デザイン性
窯業系サイディング デザインの種類が豊富で洋風・和風・モダンなどを自由に選べる
金属系サイディング メタリックでスタイリッシュな印象を与える
樹脂系サイディング 色褪せがしにくく、シンプルで洗練されたデザイン
木質系サイディング 自然な木目調のデザインとなり、温かみのある印象を与える
モルタル 多彩な仕上げ方法で重厚感や高級感を演出できる
タイル 最も高級感が感じられる外壁にできる
ALC 重厚で安定したデザイン

耐用年数で比較する
一般的に外壁材の耐用年数は20~40年とされています。
もちろん耐用年数は外壁材の種類によって異なるため、耐用年数が長い外壁材であれば、長い間安心して暮らすことにもつながります。
各外壁材の耐用年数は、以下の表の通りです。

外壁材 耐用年数
窯業系サイディング 25年
金属系サイディング 30年
樹脂系サイディング 30年
木質系サイディング 10年
モルタル 30年
タイル 40年
ALC 60年

各外壁材の特性や劣化症状によって耐用年数は変わってきますので、
自宅の状況にあわせて適切な対応を業者と相談しながらとることを忘れないようにしてください。

目的別に比較する
外壁材はさまざま観点から比較ができますが、すべてに優れた外壁材はありません。
そのため、自分が何を重視して選ぶのかの目的を明確にすることが大切です。
たとえば、以下のようなイメージです。

目的別おすすめ外壁材
価格を重視したい:窯業系サイディング、モルタル
豊富なデザインの中から探したい:窯業系サイディング
耐用年数を重視したい:タイル、ALC

なお、目的はひとつに絞る必要はありません。
「価格も大切だけど、デザインが自分好みのものを探したい」など、いくつかの目的を掛け合わせて絞っていくのもおすすめです。


まとめ
自分に合った外壁材を選ぶなら、「自分に求める外壁材は何なのか」をよく考えることが大切です。
なぜなら、自分の希望をすべて満たしてくれる外壁材はないからです。
見た目や初期費用だけで、外壁材を選んでしまうと、機能面やメンテナンス性で後悔することになるでしょう。
それぞれの外壁材がどのような特徴をもっているかを把握し、選ぶポイントを抑えたうえで選んでみてください。
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